kuppykuppy’s diary

中国語で書かれた羽生結弦選手関連の文章を色々と翻訳しています。速報性皆無のマイペース素人翻訳ですが、よろしければお読み頂ければ嬉しいです。 Twitter:@kuppykuppy2020

GPFフリー頑張って! 抻面鸡架yuzuさんの12月6日の投稿

時間がなくて推敲もあまりできていませんが取り急ぎ!

ただただフリーでの健闘を祈ります!

 

羽生結弦は命を賭けています!

北京時間12月6日の夜、2019年フィギュアスケートグランプリファイナルの男子シングル、フリーの決戦前の公開練習が行われていました。昨晩のショートプログラムでミスをし、暫定第2位となった羽生結弦はこの公開練習の中で、皆が眼を見張るような「命がけ」の姿を見せました。

 

彼は12月7日のフリーの決戦に、5つの4回転を入れた「究極の構成」で挑むつもりであることを明かしたばかりでなく、公式練習で初めて4Aを3度跳んだのです!そう、見間違いではありません。あの4Aです。

 

苦悩の一夜を経てイタリア時間の今朝公開練習のために会場に現れた羽生結弦は非常に冷静に見えました。

 

しかし一旦氷に上がると彼は、この数日、いやこれまでとは全く違った様子を見せました。誰にでもわかりました。今日の羽生結弦は本当に命を掛けているんだと!

最初は激しく叩きつけるような美しい4T3T。まるで昨日のミスの「報復」をするかのような。

その後は更に非常に美しい4Loと4Lz。観客は彼がフリーで本当に4Lzを入れるつもりであることを確信しました。

 

この時の曲かけ練習で羽生結弦はほぼ終始ジャンプに専念し、ステップやスピンなどは大部分省略していました。前半は4Lo以外に4Lzを加え、後半のコンビネーションは前日の曲掛け練習で披露した3A3Aseq。

この様子、この構成。場内の観客もネット上のファンたちもただただ心の中で跪くのみで、言葉がありませんでした。

 

ユーロスポーツのMおじ様(訳者注:マッシミリアーノさん)はすぐ様彼の電卓を叩き、羽生結弦の曲掛け練習時の点数をはじき出しました。GOEが満点だとすれば、新しい構成の基礎点と合わせるとこのプログラムの総得点は242.71点!

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素晴らしいものを見せてもらいました!羽生結弦の「命がけ」の決意はしっかり伝わりました!

 

しかし、これは始まりに過ぎませんでした!曲掛け練習が終わった後、繰り返しアクセルを跳んで確認をしていた羽生結弦は、何と4Aを跳び始めたのです!

選手たちにリンクから降りるように呼びかけるアナウンスまでの間に彼は伝説の4Aを3度も試しました。回転は足りていました。しかし着氷まではもう少しで3度とも転倒。

 

転倒の度に会場でもネット上でも叫び声が上がりました。ネットでは「誰か彼を止めてー」「コーチがいないせいで、おかしくなっちゃったのでは?」と心配する声。みんなこの「おかしくなった」かのように見えるチャレンジで彼が怪我をしないかとヒヤヒヤしていたのです。

 

最後のチャレンジに失敗し、起き上がった羽生結弦の表情。何と言うべきでしょう?最後の一秒まで命を賭けて取り組み、最後の銃弾まで無駄にはしない、正に戦士の表情。

この様子に、現地に来ていたメディアも皆呆然としました。公開練習終了後、日本のメディアが突撃してまず聞いたのはもちろん4Aについて。激しく挑んでいた4A、まさかフリーの演技に入れるつもりなのか?

「練習してただけです。」羽生結弦が軽く答えたのを聞いて、一同ほっとしました。

しかしフリーの演技に4回転を5つ入れるつもりかと言う質問には「そのつもりです。」との返答。

 

果敢に挑むけれどもそのチャレンジは決して盲目的ではなく無鉄砲なものでもありません。

会場から出てきた羽生結弦は、来た時の重々しい感じとは打って変わった様子で、この日始めてきらきらとした笑顔を見せました。

ここまで読んだ方はお分かりだと思います。

彼の「おかしくなった」かのように見えた練習は、一種の発散であり、一種の誓いの表明。そして一種の自分への強い暗示。つまり羽生結弦式の気持ちの調整方法だったのでしょう。

では、今日の羽生結弦は多くの人が心配したように「おかしくなっていた」のでしょうか?

もちろん違います。彼は命をかけてはいますが、決して「おかしく」なんてなっていません。

 

私たちは一見スレンダーなのに実は全身筋肉で形成された彼の身体にいつも戸惑いますが、それと同じで、いつも優しくかわいく、穏やかで、礼儀正しく節度をわきまえているけれど、羽生結弦の本質は「一生懸命」であることを熱く愛するアスリート。勝利のために戦いを繰り返す戦士なのです!


あるネット民が言っていました。長年に渡り羽生結弦が順風満帆であったことなど一度もなく、常にいばらの道を歩んでいる。

だとしたら、羽生結弦が「おかしくなった」ことは一度や二度ではないのでは?!

 

2014年の中国杯、大きな怪我を負い血を流しながら出場した彼に多くの人は言いました。「おかしくなったのか!」

2016年の世界選手権、スケート靴が履けなくなるぐらい腫れ上がった脚で出場し、ショートプログラムで記録を更新した「バラード1番」が終わった時に見せた狂気がこもったかのような表情。

2018年の平昌オリンピック、痛み止めを飲み、数ヶ月練習できなかったにもかかわらず、カンヌンのリンクに上がった彼。CCTVの解説者は言いました。「彼こそが嵐だ!」

2018年のロシア杯、怪我を押して出場した彼はシーズンの半分を棒に振ることになってしまいました。松葉杖姿で表彰を受ける彼を見てある人は言いました。「そこまでする必要があるのか?」

 

しかし彼は駄目になったりはしませんでした。全てを力に変えて強くなって来たのです。

 

3千個のストーンがきらめく衣装、これは彼にとっては鎧。

スケート靴の紐を締める彼は、まるで自分の弓矢を準備しているよう。

目の前に少しでも可能性があるならば、羽生結弦が諦めることなどあるはずもありません。

羽生結弦は「おかしく」なんてなっていません。あなたが彼に惹きつけられる理由を忘れてはいませんよね?決して負けに甘んじず、いつまでも若々しく、いつも熱い涙を忘れないアスリートの魂。これは我々一般の人間がきっと一生だどりつけない神の領域!

 

最後に、過去に書いた文章をみなさんと、羽生結弦選手に捧げます。Never forget Helsinki:フィギュアスケート史上最も偉大な演技、これこそ最高点にふさわしい!さすがは羽生結弦